2023年12月13日水曜日

 10日ほど前、冬に咲くヒマラヤ桜の写真を撮りに行きました。通りから離れた所にある大きなヒマラヤ桜の根元には私と友人、そしてヒマラヤ桜をスケッチしに来たという世羅からの見知らぬ女性だけがいました。小春日和で暖かく、青空が透きとおり気持のいい空気に囲まれた空間でした。友人が満開の花の隙間を指さし「スズメバチ」と耳元でささやきました。

 スズメバチは休憩しているかのように花にまとわりついていました。黄色とこげ茶の縞は美術品のように美しく、羽根を細かく震わせていました。細いウエストは働きバチには似つかわしくないなと思いながら、そのフォルムから目が離せませんでした。とても凶暴で残酷なイメージのあるスズメバチとは思えないほど優雅だったからです。ほどなく、桜の木を突き抜けるかのように上へ上へ飛んで行ってしまいました。

 私たちが思い思いにヒマラヤ桜を楽しんでいたように、スズメバチも女王蜂の指令を忘れて季節外れの桜を愛でていたのでしょうか。スズメバチはやっぱり好きになれませんが、桜を愛でるスズメバチをむやみやたらに怖がるのはやめようと思った一日でした。

 

本 日 の 花 材

生 花 万年青

生花は万年青(おもと)でした。万年青は『年中青く枯れることがなく子々孫々まで繁栄する』という事でお正月のお花として好評です。


自由花 ガーベラ・アスナロ・ゴット・カスミソウ・カーネーション

自由花はクリスマスをイメージしたお花でした。年末の気忙しさから解放され楽しい気分でお花を活けました。


生花;巻幡奈央子

生花;森田由子

自由花;高本明美

自由花;檜垣妙子

自由花;村上弘美

自由花;田頭みどり

自由花;秦悦子

自由花;岡野和恵