自由花;アガパンサス・ギボシ・カーネーション・オンシジューム・アセチルバ・セダム
岡野和恵 |
巻幡奈央子 |
生花(しょうか)とは(池坊のHPより引用)
生花が表現するもの
立花が草木の調和に美を求めることに対し、生花は草木の命が現れる出生(しゅっしょう)の美に注目します。出生とは草木それぞれが持つ特徴、いわば個性で、草木が懸命に生きる様々な姿に美を見出したものが出生美です。生花は草木の出生美にもとづき、一瓶の中に品格をもって草木の命を表そうとする様式です。生花には伝統的な型を持つ「生花正風体」と、既成の型を持たない「生花新風体」があります。
生花正風体(しょうかしょうふうたい)
明治時代に成立した様式で、小座敷の床の間にふさわしい小型のいけばなです。数少ない枝で、草木に息づく命に重点を置いていけられます。
古来、万物の基礎と考えられてきた三才(天・地・人)になぞらえた真(しん)・副(そえ)・体(たい)と呼ばれる三つの役枝で構成されます。三つの役枝が互いに呼応し、水際からすぐやかに伸びたつ姿に、草木に備わる出生美を見ることができます。